
PERSON
フードクリエイター
日本が誇る焼き鳥文化を
世界に発信する
エキスパートとなる。

PERSON
フードクリエイター
日本が誇る焼き鳥文化を
世界に発信する
エキスパートとなる。

PERSON
エー・ピーの人
日本が誇る焼き鳥文化を
世界に発信する
エキスパートとなる。
焼鳥つかだ 香港店
料理長
よしはら さくら
吉原 桜花
「アスリートの心をもった焼き鳥職人」
2019年4月入社。大学4年の冬までアスリートとしてサッカーに打ち込んできた彼女が、卒業後に選択したのが飲食業への道。現在はホールディングスの中でも焼き鳥職人“焼き師”としての高いスキルを習得し、誰からも一目置かれる存在に。2025年からは香港に活躍の場を移し、さらなる挑戦に臨む彼女の職人としての想いを紹介する。

焼き鳥を極めたい。その想いから、原点を知るために養鶏の現場へ。
私が「焼き師」として本格的にキャリアをスタートさせたのは、実はコロナ禍がきっかけでした。2019年に塚田農場のキッチンスタッフとして新卒入社した私は、当初は焼き鳥以外の調理全般に携わっていました。ところがコロナ禍で店舗が営業休止を余儀なくされ、社内で「焼き鳥研修」がスタート。焼き鳥に特化した技術を徹底的に学ぶ半年間の研修に参加し、そこから「焼き師」としての道が始まりました。
その後、新業態として焼き鳥専門店を立ち上げることになり、研修で培った技術を発揮したいという強い想いから、オープニングメンバーとして参加しました。店舗で日々焼き鳥と向き合う中で「もっと焼き鳥を極めたい」という想いが次第に強くなっていきました。ちょうど、北海道・新得町にある自社の養鶏場で半年間働ける社内公募のチャンスがあり、自ら手を挙げて参加。現地では農家の方々と共に鶏の飼育に取り組み、さらに加工場では解体・内臓処理・部位分けを行い、店舗へ届けられるまでの一連の流れをすべて経験しました。
この半年間で学んだのは、「鶏を知る」ということの本質。季節や環境によって一羽一羽状態が異なる地鶏を前に、その違いを感じ取り、適切に焼き分ける目を養うことができたのは、生産の現場に足を運んだからこそ。届いた鶏をただ焼くだけではなく、どんな想いで育てられてきたのかを知ったうえで扱うことで、料理の精度も伝わり方もまったく変わります。
今では、エー・ピーホールディングスに在籍する約100名の焼き師の中でも、10本の指に入る焼き鳥職人として名を挙げていただくことも。「お客様に最高の焼き鳥体験を届けたい」という想いで日々焼き台に立っています。生産から調理まで一貫して関わってきた経験を活かし、「本物の美味しさ」と「作り手の想い」を届けられる焼き鳥職人でありたいと思っています。

自分の想像を超える「こだわり」に出会った。
大学時代はゴールキーパーとしてサッカーに打ち込んでいました。ゴールを守りながらピッチに立つ選手たちへ背後から指示する役割を担っていました。その経験は今の調理長として焼き鳥を焼きながら、現場を効率よく動かすためのマネジメントにも活かせているのかなと感じています。実際に渋谷店で店舗運営にも関わり、店舗=チームで店舗を動かす仕事は自分に合っていると感じました。
そんな私ですが、実はAPに入社するまで焼き鳥が特別好きだったわけではないんです。入社してしばらくしても、その気持ちはあまり変わりませんでした。そんな私を焼き鳥と引き合わせたのは、「火」でした。料理好きの父の影響で私も料理が好きでしたが、高級な料理よりも山菜を採って調理するような、自然に触れながら過ごす休日が大好きでした。思い返せば、バーベキューでは焼けた肉を食べるよりも、自分でひたすら炭をいじるような子供だったんです笑。子どもながら使う炭や、組み方ひとつで料理の味が大きく変わるこ とを体感し、火が持つ不思議な力に引き寄せられていたのだと思います。
焼き師として働く前は、塚田農場・赤羽店に勤務していました。そこで出会ったのが、自分の想像を超える食材、オペレーション、料理への“こだわり”。日々目にする、丁寧に火入れされた炭と美しく焼き上げられた焼き鳥に、自然と「自分も焼き台に立ちたい」と強く思うようになりました。

世界に日本の焼き鳥文化を。私のキャリアを賭けて伝えていきたい。
「世界の舞台で活躍したい!」そう強く思うようになったのは、「焼鳥つかだ 渋谷店」で料理長を務めていたとき。外国からのお客様に焼き鳥をお出しした際、とても喜んでいただけたことがキッカケでした。エー・ピーホールディングスは、香港やシンガポールにも店舗展開しているので、これまで“焼き師”として技術を磨いてきた実績を発揮しながら、「自分の腕を、世界で試してみたい」と自然と夢が膨らんでいきました。そして、海外に挑戦するなら日本酒の知識も必要だと考え、仕事の合間に勉強も始めました。
もちろん、本業の焼き鳥も日々修行。社内には経験豊富な職人さんたちが沢山いて、料理長ごとにこだわりも違う。時間を見つけては他店に学びに行ったり、経験を積んだりすることができるのはすごく貴重な経験です。火入れはもちろんですが、焼き鳥は串打ちが命なので、毎日熟練の焼き鳥職人の隣で串打ちを学んでいます。先日、世界の名だたる名店で食を愉しんできたという常連さんが来店されたんですが、私が焼いた焼き鳥を「今まで食べた中で一番美味しい」と言ってくださったんです。あまり浮かれるようなタイプではないんですが、とても嬉しかったですね。これを「ずっと継続していかなきゃいけない」という良い刺激にもなり、「焼き鳥」という料理に一生こだわっていきたいと思いました。
そして2025年。ついに夢だった香港店への異動が決定しました。これまで焼き鳥職人として積み重ねてきた技術と経験を武器に、日本が誇る“焼き鳥文化”を、今度は世界へと届けていきます。

職人としての腕を磨くことはもちろんのこと、同時に日本の文化を世界に広げていきたい。日本と香港とでは文化的な違いがありますが、それはフードサービスも同じことが言えます。焼き鳥や日本酒など日本の食文化の魅力を発信していくためには、日本と同じレベルのおもてなしを提供する必要があると考えています。現地で教えるだけではなく、実際に日本の文化に触れるチャンスも与えていきたい。日本で働くことで多くの刺激を受けて、エー・ピーホールディングスの理念に触れて、スタッフ一人ひとりの成長を後押しできればと考えています。
